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石窯で焼いたピザがどうしてうまいのか。

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石窯で焼いたピザ生地がどうしてそんなに旨いのか?

ピザを売りにしているイタリアンのピザは“石窯ピザ”と、生地を石窯で焼いていることをアピールしていますよね。

どうしてレンガ製の窯で焼いたピザやパンは美味しいのでしょうか?

レンガ製の窯の焼床や、オーブンの付属品の平たい板状のピザストーンなど、石の表面でピザ生地やパン生地を焼くと、金属製の天板で焼くよりも生地がパリッとして、こんがり美味しそうな焦げ目を付けてくれます。窯の壁面も石かレンガなら、効果はさらに大きくなります。

昔のベーカリーでは、石や粘土でできたレンガなど、手に入る自然素材を使って窯を作っていました。そうするしかなかったというのが真実ですが、現在進化した鋼鉄製の高機能オーブンを使ってパンを焼いた場合、生産性の面では勝っていても昔ながらの窯で焼いたパンの味と比べては今でも劣ってしまっているのです。

現代の高性能オーブンをもってしても窯に勝てない理由は、レンガと石の素晴らしい2つの特性をもっているからです。一つは、レンガや石が熱容量が大きいこと、二つめは、放射率が高いことが挙げられます。

石釜のほうが温度ムラが少なくなる

熱容量とは分かりやすく言うと、熱を留めておく能力です。


熱容量の大きい物資は、熱を吸収してもあまり温度が上がりません。いわば温度を変えられまいと抵抗するわけです。この現象は物質を加熱する場合にも冷やす場合にも起こります。つまり、いったん物質の温度が上がると、そこから上りも下がりもせず、かなり長い間、そのままの温度が保たれるのです。


石とレンガは、金属よりも大きい熱容量を持っています。厚みが同じであれば、耐火粘土でできた窯の焼床の熱容量は鉄の2倍、銅の2.5倍もあります。というわけで、望みの温度まで熱してしまえば、粘度の焼床は熱を逃がさず、その温度をむらなく保って、ひんやりした記事がおかれた時のような温度変化にも耐えることができるようになります。


また、大きな水差しには、多くの水が入るように、物質の質量が大きいほど、熱を留めておける容量も大きくなります。大きなレンガで作った厚い焼床と壁面を持つ窯が、今も昔も高く評価されているのには、このような理由があります。

※厚みのある重いフライパンの方が、薄いフライパンよりも一定の温度を保ちやすいのもの同じ原理です。だから私は重いフライパンを使います。

石釜で焼くほうが生地に赤外線を多く照射できてクリスピー感がアップ

レンガや粘土、石には、窯の素材として金属よりも優れている点がもう一点あります。実はこちらの方がより優れた利点なのですが、放射率が金属よりも段違いに優れているということです。


熱せられた窯の中の赤外線は、照射を受けた物質の分子によって吸収されますが、分子には即在に赤外線の大部分を再放射します。特に金属に多いのですが、物質の種類によってっは、吸収された赤外線のほとんどが再放射されるまもなく消散してしまうことがあります。


この場合、吸収後すぐに元の環境、つまり、庫内の空気に戻されるのは、吸収された赤外線のごく一部です。例えば、オーブンの壁面がステンレスの場合は16%です。


残りの熱はオーブンの壁面に留まって、食品の加熱には使われず無駄になってしまいます。空気の中にゆっくり戻っていくことはできるのですが、あまり非効率的で役に立ちません。


したがって、たとえ同じ温度でも、石は金属よりも多くの赤外線を放射します。赤外線は物質の表面を透過しませんから、生地に照射される赤外線の量が多いということは、表面の焼き色が濃くなり、クリスピーさも増すことになるのです。


宅配用のピザを温め直すにせよ、一からピザを作るにせよ、温めたピザストーンの上に置きましょう。素焼きのピザストーンなら気候がたくさんありますから、生地の裏側から出る蒸気を吸収して湿ってしまうのを防ぎ、さらにカリッと焼き上げてくれます。

DeLonghi ピザストーン(角型) PS-CN

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