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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

家で作るチャーハンもパラっと中華料理屋の味に変える

料理の話 料理の話-中華料理の話

http://www.flickr.com/photos/98032164@N00/176951224
photo by d0ug&r0byn

あり合わせの食材でプロのチャーハンにできるか

あり合わせ材料と残りご飯で簡単に作れるチャーハンは、子供にも大人にも大人気。ところが専門店のチャーハンを食べると、家庭で作ったものとのあまりの味の差にびっくりします。


中華料理屋で作るチャーハンは、コックさんが大きな中華鍋を力強く振って、強い火力で手早く作られています。


だから「台所の火力が弱いんだからムリ?」だって?いや、それだけではありません。チャーハンを科学すれば、火力の弱さを補って専門店の味に近づけることができます。


専門との一番の違いは、ご飯のパラり感がないこと。一粒一粒の米の表面がカラりとしていて、お互いがくっつきあっていないのが理想のチャーハンの条件。

チャーハンで大事なのは炒める順番

そのためには、炒める順番を間違えないことです。


切った材料と調味料をすべて、鍋の近くに準備しておく、鍋を油ならしして、調理用の油を熱します。で、ここに何から食材を入れるかですが、いきなり習慣でハムや野菜を先に入れてしまう人もいるのではないですか?


それがまず間違いです。必ず最初に溶き卵を入れること。


卵のタンパク質は熱で固まるときに油や水分を包み込んでしまいます。チャーハンの最後に卵を入れてしまうと、炒め野菜やご飯から出てしまった水分をしっかりキープしてしまい、卵とじチャーハンとでも言うべき料理が出来上がってしまいます。


チャーハンには水分が大敵。だから、卵は最初に炒めて先に固めてしまうこれで余計な水分を吸収しなくなるように作ってしまいます。


卵が半熟になったら、すぐにご飯を入れます。卵は油を吸い込み始めているが、まだ固まっていないので、卵の油がご飯の表面にくっついてくれます。


これでご飯が熱い油でコーティングされて、カラッとしたチャーハンになります。卵に火が通ってしまってからご飯を入れると、油が移動しないので手早くやること。


卵の次に野菜を入れてからご飯を入れるのも禁物。野菜は炒めると水分を出すから、その水分を米が吸い込んで、ベトベトした水っぽいご飯に変わってしまうのです。


さて、ご飯を入れたら、鍋をゆり動かしたり、シャモジですくい上げたりして、ご飯をほぐしながら卵と混ぜていきます。箸でせわしなくかき回してしまうと、米が潰れて糊状になってしまうので注意しましょう。


ご飯がほぐれてから、そこに肉や野菜を入れていきます。肉と野菜がなければ、ネギだけでも充分も美味しい。


最後に、塩、コショウを加え、好みで醤油を落とします。醤油は香ばしい風味を付けるためだから、熱い鍋肌に落とす。アミノ酸と糖分が多いほど、焦げたときに香りが出やすいので濃い口醤油をご飯に直接かけると生臭くなってしまうので注意。


調味料は、炒めている途中で入れないこと。生の肉や野菜に、塩分がつくと、浸透圧の差が生じてしまい、塩によって水分が外に吸い出されて、材料はパサパサになるのですが、米がベショベショになってしまいます。

冷蔵庫の残り物で作るチャーハンの注意点

チャーハンには、よく冷蔵庫の余りもので作ってしまいます。それでもいいが、使い方には注意。


まず、キャベツのように水分の多い野菜は使わない方がいいでしょう。水分が少ないニンジンやピーマン、肉も水分が少ない焼き豚やハムが向いています。


それでも具が多いチャーハンを食べたいときは、具を炒めたものと、卵を入れただけの基本のチャーハンを別々に作り、二つを合わせて調味料や香味野菜を入れて仕上げます。


冷蔵庫から取り出した冷ご飯を、いきなり鍋に入れる人も多いでしょうが、ちょっと待って。


冷ご飯がほぐれずに、延々と炒め続けるハメになるか、ご飯が固まったままになるでしょう。最初位にザルに入れて水で洗って、ほぐれやすくはなるが水気でベトベト。


チャーハンに入れるご飯は、そこそこ温かいものがいいでしょう。本来は、硬めに炊いたご飯をバットに広げて、あら熱と水気を飛ばしてから使う。家庭ではジャーで保湿されていた残りご飯が適当でしょう。


水気が飛び、熱々ではないが温かい、冷蔵や冷凍されたご飯は、電子レンジでちょっと温めてから使いましょう。


温かなご飯に、あらかじめ油を少量まぶしておくとほぐれやすいです。また、マヨネーズをなじませておくと、パラりととしたチャーハンが簡単にできます。ご飯一膳に小さじ一杯ぐらいでいい。マヨネーズは油と水が乳化して混じりあったものだが、加熱で乳化が切れると、水分が飛んで残った油が容易にご飯になじんでくれます。

使う油はサラダ油でいいが、ラードを使うと、風味とコクが増します。ラードだけでは味が強すぎるかもしれないので、サラダ油に適宜混ぜるのがいいでしょう。

チャーハンにはいろんなバリエーションが楽しめます

基本をマスターしたなら、あとは好みによって、いろいろな味のオリジナルチャーハンを作ることができます。


ザーサイ、高菜漬け、キムチなど、味が濃い発酵食品を使ったり、高級なカニの缶詰を贅沢に使ったり、マヨネーズブームにのって仕上げにマヨネーズをたっぷりと加える「マヨネーズチャーハン」も人気。酢を垂らした「さっぱりチャーハン」もある。しっとり感を好む人は、仕上げに中華スープや酒を入れたらいいでしょう。


香港やタイで食べたチャーハンが忘れられないという人は、インディカ米を使いましょう。普段口にしているジャポニカ米のチャーハンとは比べ物にならないほど、パラパラしたものができます。


インディカ米は炊飯器で炊かず、鍋で煮て、途中でお湯を捨てて蒸しあげれば、くせのある臭いが飛びます。ジャポニカ米もこの方法で炊くと、粘りが少なくなるので、チャーハンに向いています。

金山一彦流チャーハンの極意&おかずの素スペシャル

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