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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

脱水現象を利用して、ジャムを果物から短時間で仕上げる方法

http://www.flickr.com/photos/94018078@N00/8005169236
photo by Andrew Beeston

ジャムを作る前にイチゴに砂糖をまぶして、加熱

イチゴやラズベリーなど季節の果物を使ってジャムを作るとき、まず最初に砂糖をまぶし、しばらく放置しておきます。


これは、砂糖の脱水作用を利用して、果物に含まれる水分を引き出しておき、その水分を煮詰めていく方が、短時間で効率よくジャムを作れるからです。


それでは、なぜ果物に砂糖をまぶしておくと、このような脱水現象が起きるのでしょう。実はその秘密は果物の細胞が置かれている外部環境から細胞内の構造を守るための仕切り機能に加えて、外部の環境の変化をキャッチして、水分をはじめいろいろなものを出し入れする性質も持っているのです。

細胞の周囲にある液体の濃度が高い場合、細胞膜は膜の内側と外側の濃度を同じくらいに近づける方向へ、つまり、細胞の内側から外側へと水分を移動させます。


そのため、イチゴなど生の状態の果物に砂糖をまぶしておくと、最初にイチゴの表面の少量水に砂糖が溶け、その濃い砂糖液の浸透圧で、イチゴの細胞から大量の水分が滲み出てくるのです。


加熱することによっても、果物から水分が染み出してくるので、水をまったくか、ほとんど加えなくても果物の水分だけで煮込むことができ、短時間で素早く煮詰められるというわけです。

砂糖を入れてしばらくおくと、イチゴの水分が少しずつ出始めます。時間の目安は2~3時間、砂糖が全部溶けたら火にかけましょう。

いちご(やよいひめ) (やよいひめ 15粒)

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