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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

どうしてトンカツには千切りキャベツが備えられているか

食材の話 食材の話-野菜の話

http://www.flickr.com/photos/25368895@N00/213594607
photo by ayustety

トンカツに千切りキャベツは欠かせません

トンカツの横に盛られた千切りキャベツ。シャキッとした歯ごたえとはほのかな甘味は、とんかつ相性抜群の組み合わせです。


この付け合わせを考案したのは、明治時代に日本で初めてトンカツを出した銀座の老舗洋食店。しかし、名コンビ誕生のキッカケは意外なことでした。


当初ポークカツレツと呼ばれていたトンカツの組み合わせは、焼いたジャガイモや、茹でたニンジン、キャベツなどの温野菜。日本ではまだまだ生野菜を食べる習慣がなかったからです。


そして、温野菜を作るのは店の若い料理人の仕事でした。しかし、彼が日露戦争で徴兵されてしまい、手間のかかる温野菜に代わる付け合わせで、トンカツやソースと合うものをと考え、一夜漬けのキャベツにヒントを得て、千切りキャベツに行き着いたそう。


最初は生の野菜に驚いていた客も、食べてみると口がサッパリとし、最後まで美味しくトンカツを味わうことができると喜んだとか。


今では、フライだけでなく様々な洋食の付け合わせとして定番となっている千切りキャベツですが、このような食べ方をするのも世界でもほとんどなく、実は日本独特の食べ方なのです。


そんなユニークなエピソードを持つトンカツ千切りキャベツの組み合わせは、栄養面からみても名コンビと言えます。

キャベツに含まれている栄養素は胃もたれの予防にも効果的

キャベツ特有のビタミンUという成分は、胃の粘膜を修復し整える作用があるとされ、消化が悪い脂質を取ることなどで起こる胃酸過多による胸のむかつき、胃もたれの予防と回復に効果があります。


この成分はアメリカでキャベツの汁から発見されたことから、キャベジンとも呼ばれ、市販の胃腸薬にも配合されています。


さらに、キャベツに多く含まれているビタミンCも、胃の粘膜の修復に役立つ栄養素。そして食物繊維は、トンカツの脂質の吸収を抑えてくれます。


ビタミンUは加熱に弱く、ビタミンCは水溶性なので生で食べることで最もその効果を発揮します。ですから、トンカツと千切りキャベツをともに食べることは、あらゆる面で理に適っているのです。


レタスやパセリにも、ビタミンUは多く含まれています。肉や揚げ物を食べるときはメインを食べる前に、これらの葉野菜を生で食べると食べ合わせの効果がより期待できます。

キャベツくん(キャベツスライサー)

キャベツくん(キャベツスライサー)