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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

ジャガイモを丸ごと茹でるときは水の状態からゆっくりと

http://www.flickr.com/photos/34912142@N03/4463903890
photo by Chiot's Run

ジャガイモは品種で調理を変えるべし

ポタージュスープ、グラタン、サラダなど、どんな食材とも相性がよく、一年中食卓にのぼる万能野菜のジャガイモ。


品種は男爵系とメークイン系に分けられ、男爵系は肉質が粉っぽいホクホクしていてコロッケやポテトサラダ、マッシュポテトなどに向かいます。メークイン系は肉質が緻密で煮崩れしにくいため、シチューやポトフ、おでん、肉じゃがなどの煮込み料理や炒め物に適します。

ジャガイモを美味しく下ごしらえをするときは水から茹でる

ジャガイモを美味しく調理するポイントは、ずばり、茹で方です。ジャガイモを丸ごと茹でるときは、湯からでではなく、水から茹でましょう。


加熱によるジャガイモの変化には、細胞同士をくっつけている物質であるペクチンが関係しています。加熱により細胞壁とペクチンの結びつきがもろくなり、細胞と細胞が離れやすくなって煮崩れの原因になるのです。


ペクチンには50℃~60℃の温度帯で細胞のつながりが強くなるという性質があります。ジャガイモを丸ごと茹でるとき、水の状態から弱火でゆっくり加熱することでペクチンの結びつきが強くなる状態が続き、煮崩れしにくくなるというわけです。


ところで、湯を沸かしてからジャガイモを入れると、表面は湯から伝わる熱で急速に加熱されますが、中心部にはそれほど早く熱が伝わらず、温度は低いまま、ジャガイモは、細胞の中に含まれているデンプン質が加熱によって水を吸い、どんどん膨らんで細胞はパンパンに丸くなり、煮えた状態になります。


そのときに表面は高温になっている時間が長いので、組織が柔らかくなりすぎてしまいます。このことからも、ジャガイモを皮をむいて丸ごとや大きめに切って茹でるときは、湯を沸かしてからではなく、水の状態から弱火でゆっくり加熱した方が良いと言えるのです。


茹でるときの水の量はジャガイモが茹で汁から顔を出さない程度の量が問題ありません。


ジャガイモだけに限らず、サツマイモなどの根菜類や、カボチャの場合も同様。水の状態から弱火でゆっくりと加熱すると、煮崩れしにくくなります。


ただし、同じジャガイモでも、小さい角切りや薄切りにしたものなら湯から茹でてもOKです。