Love Lab Kitchen

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スパイスで燻製風味を楽しむ

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スパイスも燻製する

スパイスの使い方で最も簡単でしかも嗜好的に好まれるのか、スパイスを素材のそばに置いて調理し、しかも調理後はそのスパイスを食べないようにする方法です。


この調理法を上手に利用したのが、ハムやソーセージなどに見られる燻製(スモーク)技術です。

燻製技術を段階に迫って考えると、まず原料となる素材を、保存効果と風味を付けることを目的に、塩とスパイスなどを混ぜたピクルス液のなかに漬けておきます。次に素材を燻製しますが、サクラやブナなどのチップを使い、燻して殺菌効果と燻製風味を出します。このときのチップの種類や燻し方によって風味がだいぶ異なるので、スパイスによって特徴が付けられます。

燻煙する素材は畜肉のほか、魚介類などが一般的に使われますが、漬物にも応用できます。秋田県の「燻したくあん」はこの原理を応用した、いわばスモークたくあんです。もともとは雪の季節に、室内で干し大根をつるしておいたら囲炉裏から出る煙で燻煙されてしまった・・・というのがコトの起こりです、今ではこの風味がかえって現代風に好まれ、積極的にスモーク技術に工夫を凝らしたものが市販されています。

スパイスのスモークのステップ

スモーク技術のステップを整理してみると、次の4段階に分けられます。
①スパイスをできるだけ素材のそばに置いて、スパイスの芳香をつけるとともに素材の臭みをとる
②燻煙することによって、スパイスに熱が加わり、スパイスの芳香が一時的に高まる
 (このときに素材の臭みがとれる)
③しかし、長く燻し続けるうちに、スパイスの芳香は弱くなるか、なくなる
④調理後はスパイスを食べないので、芳香は楽しめるが、味はない


この①~④の目的に合わせて、下ごしらえのときに素材とともにスパイスを漬け込むか、燻すときに火の中に入れて燃やすか、あるいは両方のステップにスパイス種類を変えて使えばよいのです。


バーベキュー料理では火を燃やしますが、このときに火のなかにスパイスを入れて、簡単に燻煙効果を楽しむことができます。この場合、スパイスは生より乾燥したものほうが芳香性が強く効果的です。


燃えていると火の中に好みのスパイス、例えばバジル、ベイリーブス、マジョラム、セージ、タイム、セイボリー、ローズマリー、オレガノ、シナモン、ナツメグ、クローブ、クミンなどを加えて燻します。どのスパイスが良いか分からなかったら、まずブレンドスパイスから始めるといいでしょう。


山で釣りをしてイワナなどたくさん釣れた場合は、内臓をとってからピクルス液に漬け、時間があれば十分に漬け込んだ後、網に載せて燻します。急ぐときは、この網の上にベイリーブスやタイムなどをいっぱい敷き詰め、その上に魚を載せて燻しても結構です。


いずれにしても、スパイスをピクルス液に入れて使い、その後、素材を燻すときにもスパイスを一緒に燻せばよいのです。