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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

美味しいスープには骨が必要!!

味の話 味の話-旨味の話 料理の話 料理の話-鍋料理の話

http://www.flickr.com/photos/86571141@N00/423581941
photo by podchef

美味しいスープは良い骨から

スープ、スープストック、シチューなど作るのに骨は欠かせない材料ですし、骨の隅から隅までが、肉や野菜や調味料と同じように不可欠です。しかし、骨のことを固くて非反応性の無機物だと思っていたら、骨の役目は分かりにくいかもしれません。


そう、骨の構成物質は無機物、具体的に言うとリン酸カルシウムです。しかし、リン酸カルシウムは湯の中で溶けたり分解したりしませんから、骨の成分がリン酸カルシウムだけなら、骨の代わりに石ころを入れてもおなじことです。石はストックに何の風味も付けません。

けれど骨には、無機物と対照なす有機物も含まれていて、とくに顕著なのは軟骨とコラーゲンです。若い動物の骨の場合、無機物よりも軟骨の方が多いこともあり、軟骨には、加熱すると柔らかいゼラチン状に分解されるタンパク質、コラーゲンが含まれています。つまり、骨はストックを口に含んだとき感じるコクとなめらかさの元になっているのです。


脛と腿の骨、そしてその二つをつなぐ膝関節にはとくに、コラーゲンが豊富に含まれています。冷めたときの完全なゼリー状になるとストックやシチューを作りたければ、コラーゲンの豊富な仔牛の脚を一本、または豚足を二つほど入れるといいでしょう。豚足を煮て冷まし、ゼリー状になった煮汁と一緒に食べるのは、昔封の否かのごちそうです。もし、作ることがあれば、お客様には「ピエ・ドゥ・コショウ」という高級フランス料理だと言ってお出しください。


骨の硬い部分はすべて固体のように見えますが、実は驚くような量の水分、神経線維、血管、それに、聞いた瞬間からベジタリアンになりますと言いたくなるような物質が詰まっています。


骨の構造は、典型的な骨は三層構造になっています。内側の秦は美味なる有機物を大量に含む柔らかい物質で、長い骨の空洞には、さらに美味なる骨髄が含まれています。


だからこそ、これは重要なことなのですが、ストックの鍋に入れる前に、私たちは骨を切ったり割ったりするのです。芯の外側は大部分が無機物の硬い層で、その外側に骨膜と呼ばれる、強靭な繊維性な外膜の層があります。


さらに、私たちがストックの鍋に放り込む骨には、取り巻き連中もいます。肉も、脂肪も、軟骨も、結合繊維もこびりついていない、スープストックにきれいな骨を使ったことはあるでしょうか。

骨の取り巻きの物質が、ストックの風味を大いに高めているのです。また、褐色のストックを作る際、鍋に入れる前に仔牛の骨をローストするときにも綺麗な焦げ目を付けてくれます。


ぜひ、どんな骨も冷凍庫に保存して、ストック作りの日に備えて下さい。