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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

ブーケガルニに欠かせないスパイス、ローリエ

食材の話 食材の話-スパイスの話

http://www.flickr.com/photos/39293910@N08/4245446430
photo by Mario Spann

日本でもなじみ深いスパイス、ローリエ

日本でも月桂樹という名で知られるクスノキ科の常緑樹の葉は、スパイスとして使われるときの名前は「ローリエ」と呼ばれていることが多いのかと思います。


最近では。ローリエを庭木として植える人も多くなっているでしょう。樹木は大きなもので樹高15mを超えることもありますが、雌雄異株で雄花と雌花があり、初夏のころに淡黄色の小さな花が密集して一度に開花します。10月頃には黒紫色に熟した直径1cmほどの腋果が雌樹につきます。この果実にも芳香性の油が含まれますが、スパイスとしては葉の部分を利用します。

月桂樹の葉は古代のギリシャ・ローマ時代から英知と栄光のシンボルとして親しまれ、現代でもその精神が受け継がれています。古代オリンピックでは月桂樹の葉で作った冠が勝者に与えられたことは有名ですが、今日でも各種スポーツの勝者に月桂樹の冠を与えたり、優勝旗・杯・楯などに月桂樹の葉をあしらったデザインがよく登場します。


また、学氏の称号である「バカロレア」は月桂樹の果実をさし、勉学が首尾よく実ったことを表しています。これもやはり古代のギリシャ時代に詩人や学者が学問上の栄誉を受ける際、月桂樹を戴いたことに由来しているのです。


また、ローリエの清々しい芳香は災厄から身を守ると信じられ、皇帝チベリウスは雷避けに月桂樹の葉の冠をかぶってベッドの下に隠れたとか、皇帝ネロはペストが猛威をふるっていた間、ローレンチエン(月桂樹園)にのがれた、といったエピソードも残されています。

ローリエは乾燥させた清々しい芳香と、苦みが特徴

若葉を乾燥させたローリエは、清々しい芳香と若干の苦味感に特徴があります。ユーカリ、の葉や樟脳の匂いにも似た、清涼感を伴った芳香です。


この香りの主成分はシネオールで、精油の40~50%を占めています。このほかリナロールやオイゲノールなどを含んでいますが、これらの精油成分の割合によって品質評価が左右されます。


一般に地中海沿岸地域産のものはシネオールの含有量が多く、チリ産のものはリナロールを多く含んでいます。そのほかの産地のものもだいたいこの2タイプに区別できますが、品質評価は前者のほうが高く、日本産は後者のタイプが多いようです。ローリエの芳香感はこのように産地によっても、また雌雄株によっても香味に違いがあります。


ローリエは、単に香りづけだけでなく、肉や魚などの臭みを消す効果もあり、フランス料理でよく使われるブーケガルニには不可欠のスパイスです。市販のローリエにはホール(原形)とパウダーとありますが、パウダーの方が苦味を強く感じるので、料理によって使い分けます。

ローリエは調理時間を調整して使うこと

乾燥したローリエは強い芳香を持っていますが、これは加熱の有無や調理時間に比例して変わってきます。


肉や魚の臭みをとりたいときは、鍋に葉を加えて煮込むと効果的。葉の表面は固くて精油成分が出にくいので、ちぎったりもんだりしてから調理すると香りが強くなります。また、長く煮込んでいると苦みが出てくるので、に上がったら必ず取り出しておくのがコツ。


ブーケガルニはローリエ、セロリーの葉、パセリの茎、タイムなどを一緒に束ねて、糸で縛って作ります。ブイヨンをとったり、肉・魚・野菜料理、カレーやシチューなど煮込み料理に用いたりと、幅広く利用されています。


パウダー状のものはホールよりも苦味が強く出ますが、肉類の臭み消しの効果は大きいので、レバーなどの贓物料理に用いるとよいでしょう。


庭に月桂樹を植えているので自分でローリエを作りたい人のため、また今度、栽培方法を書いていきたいと思います。

ギャバン ローリエ ホール 袋 4g

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