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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

トマト料理、地中海料理の名脇役スパイス

http://www.flickr.com/photos/14125170@N02/9768290814
photo by yummysmellsca

山の喜び、オレガノ

オレガノという名前は、「山の喜び」という意味のギリシャ語に由来しています。古くから主として地中海の山地に育ち、スパイスとして人々の舌を喜ばせてきたところから、この名前が使われてきたようです。


古代ローマ帝国の美食家アピシウスの料理本にも、「オレガノはソースを美味しくするスパイス」と記述されています。またオレガノはいつしか幸福のシンボルとなり、ギリシャでは新郎新婦がこの冠をかぶり、幸せを祈るようになりました。また、死後の世界の幸福を祈って、オレガノを墓地に植えたりもしたようです。

日本への渡来は江戸時代末期で、観賞用として栽培されました。最近のハーブブームで栽培する方が増えていますが、日本でも種子からの栽培ができます。ただし、もともと気候温暖な地域の多年草が植物であるため、寒冷地ではしばしば半耐寒性の一年草植物になってしまいます。このため、寒い地方では、冬場の管理に気を付ける必要があります。うまく育てば二年目の夏に紫紅色の花が咲き、このころが葉の収穫時期にあたります。

オレガノは強い芳香が売り、ラムのクセのある臭みも消すことができる

オレガノは花よりも葉の部分の方が芳香性が強いため、スパイスとしては葉を利用します。同じシソ科のマジョラムとよく似た香味を持っていますが、マジョラムより強壮的な芳香で、甘さ感はありません。悪く言えばマジョラムの繊細さに欠ける、よくいえば力強く逞しい香り・・・というわけです。


この香りの違いは、主成分のチモール(精油全体の2~7%)がマジョムラよりもいくぶん多く含まれてためと考えられています。


芳香成分に臭み消し作用があるので肉や魚の料理に使いますが、いくぶん芳香性にクセがあるので、よくほかのハーブ系スパイスなどと一緒に使われます。相性のいいハーブ系スパイスにはセージやタイム、マジョムラなどがあり、これらと共にウスターソースやケチャップにも加えたりします。


クセの強いスパイスですから、鶏肉やラムといったクセの強い肉、魚ならイワシやサバのようなものともよく合って、魚肉の臭みを消してくれます。

オレガノはトマト料理に使うと間違いない

しかし、オレガノと言えばまっさきにイタリア料理を連想する人が多いかもしれません。というのもオレガノはトマトやチーズと相性がよく、ピザやスパゲティソースなどに不可欠のスパイスとなっているからです。したがって、ヨーロッパ各国の料理、なかでもトマトをよく使う地中海料理に、オレガノは愛用されているわけです。


オレガノを使いこなすには、とにかくいろいろ試してみて、成功と失敗を重ねながら経験を積むのが一番の早道。オレガノは、トマトやチーズと相性が良いことを知って、トマト味のスパゲティやグラタン、トマトスープなどから試してみるといいでしょう。もちろん、最初は使用量を控えめに。


トマト料理以外でも、たとえばオムレツやサラダドレッシングに爽やかな香りをつけたいときほんのわずか加えると風味がよくなります。


肉や魚のロースト料理で、臭み消しを目的として使うときは、ホールを多めにふりかけて調理し仕上がりときにナイフや包丁などで削り落すのがコツ。こうするとかなり多く使っても、味にはさほど影響しません。


オレガノを使ってみて、もしオレガノ臭が強いと感じた場合は、マジョムラやバジルなどを少量加えれば全体の臭み感が弱まります。このテクニックを覚えておくと便利でしょう。

マスコット オレガノパウダー 20g

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