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スパイスは油と酒、酢で使いこなして、その香り、辛味、色を引き立てる

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photo by Food Stories

スパイスとして働く主な有効成分には、芳香成分と辛味成分、着色成分などがあります。スパイスを効果的に使いこなしたいのなら、こうした有効成分の特徴を知って、いかに引き出せるかを工夫しなければなりません。


今日はこれらの成分を、家庭でも効果的に取り出す方法をご紹介しましょう。

オイルに漬けて楽しむ芳香

スパイスの芳香を放つ精油成分は、読んで字の如く油の成分です。そのため、水には溶けにくく、油にはよく溶けやすい性質を持っています。そこで、サラダ油などの調理用の油の中にスパイスを漬け込んでおくと、だんだんとその油はスパイスの芳香を持つようになります。


ヨーロッパでは、昔からオーリブオイルにバジル、ローズマリー、フェネル、タイムなどの香りの良いスパイスを漬けて料理に利用してきました。また、ホテル、レストランの調理場では、サラダ油の中にガーリックを数週間漬け込んでガーリック油を作ります。これは“ガリゴールド”と呼ばれ、ガーリックトーストやピザ肉料理などの調理用油として使われます。


家庭でガリゴールドを作るときの注意点が一つあります。それは、生のガーリックを丸ごと油に漬けこめば良いのですが、やがて容器の下側に油と混ざりあえない水分が溜まってきます。


これをそのままにしておくと油を変質させてしまうので、上層部の油だけを別な容器に移して冷暗所に保存して下さい。こうすると比較的に長持ちします。


また、ニンニクを乾燥させた市販のガーリックパウダーを使ってもガリゴールドは作れます。ガーリックパウダーを使う場合は、乾燥されているので、水分が少なく楽かもしれませんね。

辛味や色を油に移す

スパイスを油の中に漬け込むと、芳香成分だけでなく、辛味成分や着色成分も油の中に溶け出します。


辛味成分と着色成分を持っているスパイスにレッドペッパーがありますが、これをゴマ油に漬け込んで両方の成分を溶かした込んだものがいわゆるラー油です。ゴマの香り、ぴりりとした辛さ、そして綺麗な赤色が食欲をそそり、なかなか重宝な調味料です。


辛すぎなくても赤色の彩りが欲しい時は、レッドペッパーではなく、ゴマ油に赤いパプリカやパプリカパウダーを漬け込みます。ドレッシングの油に混ぜれば彩豊かなサラダを作ることもできますね。


一般の家庭料理において、油はよく使われる調味料です。この油とスパイスは大変相性がやく、油を使ってスパイスの有効成分を効果的に取り出せるということを知っておくと、いろいろ応用を効かせることができます。

スパイスはお酒とも相性がいい

スパイスの香り成分である精油は、油の他にアルコールにもよく溶けます。そのため、ベルモットやジンをはじめとする世界のお酒には、数多くのスパイスが使われています。特に、ウイスキーやブランデーなどのスピリッツをベースにしてスパイスを配合したリキュール類は、世界的にも有名ですね。


日本でも、アニゼット、キュンメル、アブサント、クレム、ゴールド・ワッサー、ペパーミント、キュラソーなどが市販されています。また、日本の薬用酒もスパイスを配合させたリキュールの一つとしてもいいでしょう。


このようにスパイスの香りを移したお酒は料理酒としても重宝できます。なかでも、リキュール類は、洋菓子の分野で広く使われています。


ただし、多くはそのまま使うのではなく、各料理人によってさらにスパイスを加え、特徴を出しています。例えば、フルーツケーキ用の酒として、人の中にナツメグ、クローブ、シナモンなどのスパイスを加えるなどです。


このような場合、ジンにスパイスを加えてすぐ使うよりも、果実酒を作る要領でしばらく塾生させた方がまろやかになります。また、スパイスはなるべく単品ではなく複数で使うと嗜好的に好まれやすいです。

お酒とスパイスを同時に使うと相性バツグン

精油成分がアルコールによく溶けるという性質を利用したものにらエッセンスがあります。精油成分をそのまま水に加えても溶けないで、水に浮いてしまいますが、先にアルコールに溶かしておくことで水にも馴染みやすくなります。


市販のレモンエッセンスやバニラエッセンスなどは、果実の果皮から抽出した精油をアルコールに溶かしているので、こうちゃやシャーベットとのように水を使った料理によく合います。


このように精油にアルコールを加えたものは水にも溶けるので、食品以外にも香水やオーデコロンのように様々な分野で利用されています。


さて、スパイスの成分がアルコールに溶けるということがよく理解できると、家庭料理でもいろいろ活用できます。


例えば、果実酒の要領で、焼酎の中にスパイスを加えれば、自家製のスパイスエッセンスが出来上がります。またサフランを焼酎に漬け込んだ黄金色のサフラン酒、料理に綺麗な色と香りを着けるのに効果があります。


以上、油やお酒にスパイスを漬け込むという方法を説明してきましたが、精油成分が油やお酒に溶ける現象は、実はもっと短時間に、日常の調理の最中にも起こっていることです。


もちろん、精油成分は熱が加えられれば揮発しますから、材料にスパイスを加えて煮たり焼いたりすれば香り立ちが強くなります。


しかし、この時油や砂糖お酒を一緒に使うの、より効果的だということです。特に、着色を目的としてスパイスを使う場合、水には溶けないが油には溶けるというものもあるので、こんなスパイスには油やお酒を使わないと期待した色が出ないことになります。


フランス料理の最大の特徴は、バターやオリーブ油とワインそしてスパイスをふんだんに使っていることでしょう。そのフランス料理が世界でも美味しい料理の筆頭に挙げられるのは、以上のようなスパイスと油、酒の相性から考えても裏付けられそうです。

スパイスを酢に漬ける

ところで、スパイスの有効成分には精油の他に、呈味成分も含まれています。これらの成分は油やアルコール以外のものにも溶けます。むしろ、水や酢などによく溶ける場合よあるのです。この性質を利用して、スパイスを漬物に使ったり、酢に漬けたりする方法よ工夫されています。

酢にスパイスを漬け込んだハーブビネガーや、野菜とスパイスを酢漬けにしたピクルスなどはその技術を応用したものです。また、日本でも昔からスパイスを糠床に漬けて漬物として食べています。梅干しに赤シソの葉を加えたり、ラッキョウを酢漬けにするのはいい例です。


酢漬けにする場合、スパイスをそのまま材料とともに漬けるより、酢にスパイスを加えていったん加熱し、冷めてから漬物の食材を入れるようにした方が効果的です。加熱によって精油も酢の中に溶け出してくるので、スパイスの芳香も楽しむことができます。

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