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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

電子レンジの使い方をもっと知るべき

SHARP 加熱水蒸気オーブンレンジ 23L 1段調理タンク方式スチームタイプ レッド系 RE-SS9B-R

電子レンジの機能と特徴を正確に知るべき

今や、電子レンジは、家庭の台所はもちろん、飲食店の調理場で欠くことのできない調理器具になっています。以前に比べていろいろな機能も増え、使い方の幅もグンと広がっています。また、核の面でも手頃になってきました。


電子レンジを上手く使いこなすことができれば、時間や手間の節約など、調理の効率化に大きな威力を発揮します。


ただし、電子レンジは万能ではなく、いくつかの欠点があります。そしてその機能や加熱の特徴を正確に知らないためにせっかくの料理の味を落としてしまうこともあります。

また、温めるだけというような限られた使い方しかしていない場合が少なくないのが現状だと言えます。電子レンジの機能を正確に知ることによって加熱の面での欠点は簡単に克服できるので、工夫次第でより有効に活用できるようになるでしょう。

電子レンジの発熱の仕組み

電子レンジの加熱の機能は、ヒーターやコンロなどのように外部から加熱するものとはまったく異なるものです。電子レンジは外部から熱を供給するのではなく食品自体が含んでいる水を発熱させているのです。


まず、電子レンジから電波が食品に投射されます。すると、その電波によって食品尾中の水が振動し、分子がお互いに摩擦し合います。その分子の摩擦熱によって食品全体を加熱することになるのです。


だが、食品内部の水が振動と摩擦で発熱するため水部の蒸発が盛んになって食品の成分にも影響を与えます。加熱されている食品は水分を急速に奪われて、乾燥し、その組織にも変化が起こってきます。


例えば、カツオの削り節で出汁を取った後、出汁殻を電子レンジに加熱すると水分がすっかり抜けてバリバリの乾燥削り節が出来上がります。これを保存しておけば、“かか煮”などに使えるし、二番出汁も取ることができます。このように乾燥を目的とした調理には、そのまま使えば良いのですが、水分が蒸発することで組織が著しく変化する食品尾場合には電子レンジのかけ方を工夫が必要となってきます。

食品を上手に加熱するコツ

組織が変化しやすい食品としてまず、ジャガイモを例に挙げてみましょう。ジャガイモに電子レンジで火を通すとき、単にラップフィルムに包んで加熱すると、パサパサした状態に仕上がります。水分がなく、とても美味しいとは言えないものになってしまうのです。


ところが、丼に少量の水と皮を剥かずに洗ったジャガイモを入れて皿などで蓋をして電子レンジかけるとふっくらとした状態に火が通ります。その上、簡単に皮が剥けます。


丼に水を少し入れて加熱することで、電子レンジの場合、どうしてジャガイモがふっくらと加熱できるのでしょうか。理由は、電子レンジの電波はジャガイモの組織の中の水分よりも、単独に存在する水の方に吸収されるからです。


そのため、後から加えた水の方に電波が多く集まることになり、ジャガイモより先に丼の水が加熱されます。そして、水蒸気を発生させます。この水蒸気でジャガイモを蒸している状態になるから、ふっくら美味しいジャガイモに仕上がるのです。


ちなみに、ジャガイモを加熱するとときにはラップフィルムでピッチリと覆うよりも皿などで蓋をする方が仕上がるがこれは隙間から余分な水蒸気が庫内に出るためです。


電子レンジを調理に使うとき、特に気を付けたいのは水が存在することで組織の柔らかさが保たれている食材です。

特に、肉や魚のように、タンパク質でできている食材や、でんぷんを多く含む米やパンのようなものがそうです。


肉や魚は、その組成の中でその水が抜けてしまうと、パサパサとした感じになったり、歯ざわりが固くなったりします。


また、米やパンに含まれているデンプンは加熱されて柔らかくなっているとき、水分を含むことで、独特のふっくらした食感を与える役割を果たしています。ところが、これらを電子レンジ加熱すると、組織の中の水分が抜けてしまって、しっとりとした組織が固くなって、弾力を失うこともあります。


では、電子レンジの加熱はこのような食材には向かないというと、決してそうではありません。加熱の時間を長くし過ぎないように注意したり、加熱の方法を一工夫するとことで十分活用できます。


加熱時間を少し短めに設定しておき、様子を見ながら小刻みに時間を延ばしていけばよいでしょう。

ガスやオーブンと併用

他にも、これらの食品を加熱する場合に、全体を電子レンジで加熱するのではなく、さらに電子レンジで加熱すれば表面はカリッと香ばしく中までしっかりと火が通ったものとなります。


また、米やパンの場合は、水を少し入れた容器にプラスチックなどの底板を乗せ、その上に加熱する食品を置いて電子レンジにかけるとふっくらと仕上がります。


もちろん、このとき、水蒸気が逃げないように上からカバーができるものを乗せる必要があります。


少量の米や小型のパンなどでは別の容器に水を入れ、食品と一緒に加熱しても同様の効果が得られます。

電子レンジを使えば圧力鍋の調理も手軽

圧力鍋は、鳥の手羽先のような部分や、硬い肉などを調理するのに適しています。しかし、上記の音が気になったり、温度が上がるまでの時間がかなり必要です。ところが最近、電子レンジである力鍋調理ができる機能も出てきています。


この機能を備えた電子レンジでは、セットして放置しておけば自動的に圧力調整ができます。使用する圧力鍋は、自動車のボディーに使用する耐熱性と強度に優れたプラスチックでできています。


電子レンジの電波は、金属では跳ね返されるので金属製の圧力鍋は使えませんが、プラスチックなら電波が通るので加熱が可能です。しかも、温度の上昇も早いので、短時間で調理ができます。


その上、一定時間、圧力弁から蒸気が出ると電子レンジの蒸気センサーがそれを感知してスイッチが切れます。あとは放置しておけば圧力のかかったまま調理ができます。人が付いている必要もなく、忙しくて手の回らないときなどにはぴったりです。




アサリのみそ汁も短時間で完成する

電子レンジの調理のもう一つの利点は、短時間で調理を完了できるところにあります。アサリのみそ汁などもその一例です。


味噌を、出汁とともにミキサーか、フードプロセッサーにかけて均一にしておく、汁椀に洗ったアサリを入れ、味噌と出汁を混ぜたものを加えます。蓋をして電子レンジで加熱すれば、すぐにアサリは口を開き、アサリの味噌汁が完成します。

ただしこのとき、漆器の汁椀は使用できません。電子レンジが漆を加熱し、ボコボコにしてはがしてしまうからです。


したがって、必ず陶器や、耐熱性のプラスチックの汁椀を使用する必要があります。


この他にも、短い加熱時間で調理でき、しかも味が尖らない料理は多くあります。野菜を茹でるなどの下ごしらえは、電子レンジを利用すると早くでき、ビタミンなどが失われにくいという有利な点もあります。

以上のようなことを踏まえた上で、電子レンジを使えば、調理時間の短縮化や調理の合理化に大いに役立つでしょう。