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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

酸乳製品の使い方と知識

キウイの入ったヨーグルト

酸乳製品の特長

酸乳製品(発酵した乳製品)は、近年日本でも料理に多用されるようになってきています。代表的なものには、ヨーグルト、発酵バター、サワークリームなどがあります。

また、日本ではあまり使われていないようですが、クバルクといってカッテージチーズによく似た食品もあり、ヨーロッパなどでは代表的な酸乳食品として料理やデザートに使われています。

酸乳製品の特長としては、料理に加えることで、味に深みを与えたり、塩味をマイルドにするなどの効用が挙げられます。

また、酸乳製品のうちサワークリーム、発酵バターなどのように脂肪含有量が多いものは、料理に加わると味が濃厚になるという特徴もあります。さらに、脂肪の乳化の働きにより、脂肪自体が料理に溶け込んで、塩味を丸くするといった効果も期待できます。

酸乳製品が料理の味を良くするのはなぜ?

発酵した乳製品を料理に加えると料理の味が良くなる理由として、発酵した乳製品は酸性の食品だという点が挙げられます。


人の味覚には、やや酸性のものの方が美味しく感じるという性質があります。pHでいうと、中性が7.0で、料理が美味しく感じられるのは、pH4から6の間くらいの少し酸性に傾いたときです。アルカリ性では、寝ぼけたような味となり、味が良いとは感じられません。

発酵した乳製品の酸味は乳酸によるものだが、乳酸はかなり強い酸性です。だから乳酸を含む食品を料理に加えると、料理自体が賛成になり味に良い影響を与えることになるわけです。

ちなみに乳酸は、乳製品を乳酸発酵させることで生まれるので、乳の中の乳糖が発酵により変化したものです。

乳脂肪のもつ特性

乳脂肪は、他の脂肪とは異なる特性を持っています。それは、飽和脂肪酸が多いのにも関わらず、体温以下で溶けるということです。


一般に、固体は液体に変化する際に融解熱が生じますが、その時に熱量は吸収される性質を持ちます。

脂肪が口中で溶ける時にも、口の中の熱を吸収します。乳脂肪を含む乳製品を口に入れると、口中の熱が吸収され、その結果、爽やかな感じがするわけです。

乳酸発酵させた乳製品を料理に加えると美味しく感じるのは、先に述べた酸味の効果に加えて、脂肪が溶けるときの爽やかさがあるからのです。

また、脂肪が体温以下で溶けるということは、かなりの量の乳脂肪を料理に加えたとしても、さほどしつこさを感じさせないという利点にもつながっています。脂肪を多く含んだしつこい味の料理に、サワークリームを加えると、かえってさっぱりするが、これは以上のように、乳酸の酸味と乳脂肪の効果がプラスしていると思われます。

乳脂肪の乳化の作用

乳酸を含んだ酸乳製品は強い酸性の食品であるにも関わらず、ヨーグルトやクバルク以外ではそれほど酸味を感じませんが、これは酸乳製品に脂肪が含まれているからです。


そして、その脂肪自体が乳化していることも大きく関係しています。乳化とは、水と脂肪が結合して一体となった状態を指します。普通、水と脂肪とを混ぜても、分離するだけで乳化は起こらないが、乳化剤があれば水と脂肪とを結合させることができます。


牛乳には天然の乳化剤が含まれているため、乳製品の多くは乳化している状態となっています。そのため、乳酸発酵させた乳製品を料理に加えると、乳化している脂肪がうまく料理に溶け込んで、良い味になるのです。

上手なバターの使い方

乳脂肪にはプラスの側面が多いですが、バターの場合は、牛乳やヨーグルトの脂肪とは性質が異なることということを知っておいて下さい。


バターは他の乳製品とは乳化の形が違うので、効用という点で異なってきます。牛乳やヨーグルトの乳化は、水に脂肪が溶け込んだ形をしているのですが、バターの場合は、反対に脂肪に水が入り込んだ形の乳化なのです。


つまり、バターは脂肪には馴染みやすいが、水煮は馴染みにくい性質を持っているということです。だから、出来上がった料理にバターを加えると、脂肪が料理の上に浮き上がった状態になるのです。こういった状態だと、料理をしつこく感じさせる原因になりやすいので注意がいります。


ただし、料理の風味づけとしてバターを使う場合は別です。その場合もやはり普通のバターよりも発酵バターを使う方が良いです。それは、バターの良い風味とともに、発酵により生じた乳酸の酸味が料理に加えることができるからです。




乳酸発酵した乳製品の魅力は“風味”にある

乳酸発酵した乳製品には、牛乳や普通のバターなどのように発酵しない乳製品にはない大きな魅力があります。乳酸の酸味の効果や、乳脂肪の作用については前述しましたが、それ以外の魅力として、さらに発酵乳製品の持つ独特の風味が挙げられます。


食品は発酵という過程を経ると、微生物の繁殖とともに材料に含まれている成分の一部が変化し、独特の風味が形成されてきます。当然ながら食品材料の種類によって、異なる風味が生まれるからです。


例えば、牛乳を発酵させると、乳成分や乳がもともと持っている風味がなどが加わった食品に生まれ変わるわけです。


牛乳に限らず、山羊、馬などの乳だと、それぞれに独特の風味があるから、乳酸発酵させた乳製品の風味は、同じ乳酸発酵という過程を経ているのにも関わらず、それぞれ違うものとなります。


また、同じ牛乳であっても、乳牛から与えられていた飼料の種類によっても乳の風味は異なってきます。

例えば、配合飼料だけを与えられた牛と、青草や干し草を主に与えられた牛では、その牛乳の風味は大きく異なっています。


さらにクリームになると、牛乳をクリームにと脱脂乳に分離して保存した後発酵させたものと、ストレートの牛乳や新鮮な牛乳からクレームを分離し発酵させたものとでは風味に大きな違いが出てきます。もちろんストレート乳を使ったものの方が風味が優れているのは言うまでもありません。


ヨーグルトになると、その差はもっとはっきり出てきます。ヨーグルトの場合は風味だけでなく、口当たりにも差が生じるからです。分離保存した牛乳を再び戻した加工乳を使用した場合と、ストレート乳を使用した場合では風味も口当たりも大きく異なります。その際には、乳脂肪の含有量によっても大きな違いが出てきます。


ヨーグルトはストレート乳で、しかも乳脂肪の無調整のものを発酵させたものが最も風味が良いです。口当たりにも、他にはないものが感じられます。乳脂肪を調整して低脂肪にした乳を使ったヨーグルトにはコクがなく、料理に加えたときに、どこか物足りない風味となります。


酸乳製品が、もとになる材料によって風味に違いが出るのは、風味を作り出す成分に脂肪が多く関与しているからです。風味の材料は、多くが脂肪によるものなのです。


加工乳よりもストレート乳の方が風味が良い理由として、他に酸化の問題も考えられます。


乳脂肪は保存することにより、参加などの変化が起こります。その結果、保存した乳脂肪だと、ストレート乳とは違い、いくらか脂肪に変化が起きていると考えられます。


酸乳製品は料理の風味の向上に大きく貢献し、幅広い料理に利用することができます。だが、使用するときには、酸乳製品尾材料成分や特徴などが、どのようなものであるかを良く見極めることが何よりもまず大切なことと言えるでしょう。

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