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Love Lab Kitchen

~料理に少しのサイエンスを、キッチンにクリエイティブを〜

オリーブオイルを利用すれば料理の格が上がる

食材の話 食材の話-調味料の話

http://www.flickr.com/photos/67499195@N00/2071538655
photo by 96dpi

オリーブオイルの特徴は「オレイン酸」にある

今、オリーブ油の人気が上昇していることは皆さんも既にご存知のことでしょう。その理由としては、輸入量が増し、手軽に使えることになったことと、オリーブオイルに対して、日本人の味覚がずいぶんと慣れてきたことにもあるように思います。


食の嗜好というのは、意外に保守的な面があり、経験したことのない風味に対しては拒否反応を示すことが多いのです。


オリーブオイルもかつてはそうした扱いを受けていましたが、どうも特有の風味があまり好まれていなかったようです。しかし、最近では、そうした障害もなくなり、オリーブオイルの使用量は年々増えてきています。


オリーブ油の調理上のポイントとしては、日本で日常よく使用されている食用植物油とは、少し性質の異なる部分があることが第1に挙げられます。風味も違いますが、含まれている脂肪酸の種類の違いがもっとも大きいと言えます。


オリーブオイルに主に含まれているのは「オレイン酸」という脂肪酸で、これが脂肪酸全体の80%近くものを占めています。このオレイン酸という脂肪酸がオリーブオイルの性質を大きく支配していることをまず認識してください。

オレイン酸とは

脂肪酸の種類なんて星の数だけありそうですが、その中でもオレイン酸は特殊な性質を持っています。脂肪酸はまず、大きく飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の二つに分けられます。オレイン酸は、不飽和脂肪酸の一種ですが、その中でも「一価不飽和脂肪酸」と呼ばれる脂肪酸に属しています。

日常よく使用するサラダオイル、植物油に多く含まれているのは「リノール酸」も不飽和脂肪酸の一種ではありますが、こちらは「多価不飽和脂肪酸」に属しており、オレイン酸とは性質が少し異なります。


例えば、オレイン酸の多い油で揚げた物や炒め物を作るとからりと仕上がりますが、リノール酸が多い植物油を使うと加熱したときにべたべたした感じになってしまいます。この傾向はリノール酸によるもので、オイルに含まれている含有量が増えるにつれてその傾向も強くなってしまいます。


同じ不飽和脂肪酸であっても、不飽和の部分が一つしかない一価不飽和脂肪酸のオレイン酸と、不飽和の部分が2個ある多価不飽和脂肪酸のリノール酸のような脂肪酸とは全く違った性質を示すのです。


油を炒め物に使用する場合、リノール酸の多い油は、強く加熱すると油が酸化して、粘っこくなってきます。これは油には酸化が進むほど、粘性を増加させる性質があるからです。その結果、炒め物はべとべとした感じになりやすいのです。

オレイン酸の調理上の効果

一方、オレイン酸の多いオリーブオイルは、強く加熱しても酸化しません。だから、炒め物をしても、べたつかないで、さらりとした感じに仕上がります。


イタリア料理では、スパゲティを油で炒めることが多いですが、オリーブオイルで炒めると、スパゲティの表面がさらりと仕上がり、口当たりも良いのです。これは、オリーブオイルならではの利点であると言えます。


オリーブオイルが過熱に知良いということは、揚げ物にも強いということです。白身魚、小海老、ワカサギなどを揚げるとき、オリーブオイルを使うと、からりと揚がり決してべたつきません。これに食塩やレモン汁を絞れば、サクサクとした感触のよく、香りもよく、品のある料理になります。


また皮の付いた白身魚をソテーする場合も、オリーブオイルを使うと皮部分が特にからりと仕上がります。あとで、ソースをかけたとしても、からりとして皮がべたつくことはありません。その上、オリーブオイルの良い香りで、料理全体の風味がかなり向上するという相乗効果もあります。


オリーブオイルと同じようにオレイン酸の比率が非常に高いのが「パームオレイン」という油です。この油を使って揚げ物をすると、やはり、からりと揚がります。ドーナツを揚げるものによく使われていますが、パームオレインで揚げたドーナツは表面がサクサクしていて、確かに口当たりが良いのです。


ただし、オリーブオイルとは違って香りがないので、シナモンなどのスパイスで香りをプラスする必要があります。


このように、オレイン酸の多いオイルは、非常に良い点を持っているのです。しかも、オリーブのように独特の香りが加われば、それが食欲をそそる点でもプラスに働くのです。

オリーブオイルは体にもいい!

オリーブオイルは現在、健康面でも大いに注目されています。なぜかというと、オリーブオイルに多く含まれているオレイン酸は、血液中に入っても酸化しにくいという特性を持っているからです。


血液に含まれる脂肪にはいろいろな種類がありますが、その脂肪の種類によって脂肪酸の酸化が起こりやすいかどうかといった差異に繋がるからです。酸化しにくい脂肪酸の場合には、老化やガンの予防にもなります。


さらに、詳しく言うと血液中には、脂肪がかなり含まれています。その脂肪の形は、タンパク質と結合した「リポタンパク質」と呼ばれるもので、リポタンパク質にはHDL(高比重タンパク質)とLDH(低比重タンパク質)があります。HDLは血管に余分に付着したコレステロールや中性脂肪を除去する働きがあります。


一方の、LDHは、コレステロールや中性脂肪を血管へ運ぶ役割があります。このLDHに含まれる脂肪が酸化されると、老化やガンなどを引き起こす原因になってしまうのです。LDHに含まれる脂肪を酸化されにくいもので占めると、老化やガンの予防につながります。


だから、オレイン酸のように酸化されにくい脂肪酸を比率的に高く含むオリーブオイルが注目されているのです。


同じサラダオイルでも、リノール酸の多い油は、多量に摂取すると、体内で酸化して老化やガンの引き金になりやすい。その点でも、オレイン酸の多いオリーブオイルは、安心して使用できる油とおうことです。

オリーブオイルは料理のイメージを良くする

オリーブオイルは、サラダのドレッシングやマリネなどのように、生で油を使用する料理に対しても非常に良い結果をもたらしてくれます。これは口当たり、風味が非常に優れているからです。


ドレッシングを作るとき、巣も一緒に使うがこの場合、酢よりもワインビネガーを使う方がオリーブオイルには良くマッチして、大変いい風味に仕上がります。


ところで、オリーブオイルには、各種の段階のものがあります。最初に絞った油を「バージン・オイル」というが、その後順次、強く締めて搾るにつれて等級が下がっていきます。


すべての料理にバージン・オイルを使うとなるとコストの面でかなりの問題なり、むりに高級なものを使わなくてもいいです。


オリーブオイルを生で使用する場合には、等級が高い方が好ましいのは予想できるでしょうが、揚げたり、加熱したりする場合には、下の等級のもので十分です。等級が下のものは不純物がいくらか含まれているためか、加熱によっていい香りが出る場合もあります。


オリーブオイルは、非常に古い歴史を持っている食品です。ギリシア・ローマ時代には既に使用されていたそうです。そして、食用としてだけではなく、薬用としても貴重なものであったそうです。


日本でも、赤ちゃんの皮膚に塗る油としてオリーブオイルがよく使われていますが、これはオリーブオイルには酸化しにくいという特性があって、赤ちゃんのデリケートな皮膚に刺激を与えないためです。


こういった例をみても、オリーブオイルがいかに身体に良いものであり、安心して使える油として、長く利用されてきたかがよく分かります。それだけに、料理によく、健康にいい、オリーブオイルは、今後ますます注目を浴びるのではないでしょうか。


料理にとって、イメージは非常に大切なものです。イメージが料理の評価を大きく左右するといっても過言ではありません。だから、オリーブオイルを料理に使って、そのヘルシー性や風味の良さを積極的にアピールすることで、料理のイメージは格段にアップします。

オリーブオイルと言えばこの人!
これでもかって、ぐらいかけちゃいますね。

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